mariaki929’s diary

自分のままに

母親の仕事とは⑥

生きづらさを抱えて生きる次男と関わる様子。

カウンセリングを受け始めた次男。
1回につき45分間のため言いたいこと全部を話しきれないらしい。
そりゃそうだ。21年分の話、それも積もり積もった母に対する恨みの話を
一気に話すことは難しい。次男から時間延長の提案もあったが、けっこうなカウンセリング料金なので
私の表情から 自ら引っ込めていた。その代わりに言いたいことをメモしておく事を始めた。書くことで
整理されると私に話していた。時間内で効率よく話せると言う。


月に2回のカウンセリングは最後の1度以外はキャンセル変更なく真面目に通うという状況に驚く。


「よっぽどカウンセラーさんとの相性がいいんだね。どんな風な話をするの?」と聞くと
「俺の話から、考えに考えた結論ですね。とか、お母さんでなくても秋永君ほど考える人はいない」とか。

全部を承認される時間に身を置くことで 次男は少しずつエネルギーが蓄積されていった。




半年後。

「何か身につけること、ないかな。勉強したくなったな~。」と私の前で明るくぼやく次男。

ここだ!と思った私は
以前から目をつけておいた次男が好きそうな学びの場を提供してみた。
すると、「いいね!こういうところもあるんだねと」と気に入って食らいついてきた。
詳しく調べてみた次男は「良さそうだ」と言った。
そして

「ありがとう」と。
気づくと私の目の前に次男の手が出されていた。
握手らしい。
(えっ!!)(まさかの?)



私は握手をしながら 泣いてしまった。


だって、今までずっと拒否をされてきていたから。


今まで私が選ぶことに嫌悪感丸出しでいた次男。
人の選択肢を決めつけるな!
懲りずに同じことをする母親に罵声を飛ばして怒っていた。


「今回の私の提案はどうして受け取ったの?」と私が聞くと
「今まで自己完結するために俺は一人で答えを出していた。自己完結は自分の範囲のなかでしか
答えがない。他から答えが入る機会は、まずない。今回は自分だけでは到底無理な範囲にあったものをお母さんが
教えてくれたから、嬉しかったんだ。」
「後はさ」と続く。
「この大学の募集締め切りが4日前に終了しているところ。お母さんが募集前に持ってきていたら、こんな気持ちにはならなかった。
今までのお母さんは何かをさせようと選択肢を示し、間に合うようにしていた。今回は明らかに間に合わないタイミングだったから
無理やり させようとしていないことが伝わって来て、それも嬉しかった」



こういう些細なことが子どものやる気を削いだり、やる気を上げることになるんだと改めて知る。


それほど、母親の言葉が子どもに影響を与えることになるのだとも感じた。


そして、新たな展開へと・・。