mariaki929’s diary

自分のままに

久々の 母とデート

10月に入り父と母の住む介護施設の自粛制限が少し緩んだ。

毎日同じ景色を飽きるほど見ている母のリクエストは

 

「どこかに行きたい」

 

母とデートの行き先は

港区郷土歴史館にする。

 

今の時期の催事として皇室にゆかりのある写真や資料の展示がある。

 

母は皇室に関心が深い。

母は自然が好き。

母はおしゃれで綺麗な所が好き。

 

母はたくさんは歩けない。

母はすぐ疲れる。

母は疲れると機嫌が悪くなる。

母はたくさんは食べられない。

母は飽きっぽい。

 

何よりも母は話をしていたい人である。

 

比較的近所でありながら初めて訪れる場所に母は興味津々であった。

タクシー内でも母のおしゃべりは止まらない。

タクシーが建物のすぐ際に到着するものの敷地内を歩くほどの歩行力がない。

どこまで歩くのか不安がる様子から近くにいた警備員さんが車イスを勧めてきた。

私は即、お願いしつつも、母は歩けないわけではないため抵抗しないか少し気にしていた。意外にも何も言わずに車イスに座った。

私との外出時に母が車イスに乗ることは初めてだった。

 

母は展示物を軽く見ただけで すぐにカフェに行きたがった。


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母は運ばれてきたランチを多いわ、残すわと

言いながらも予想以上に食べていた。

相変わらずファッションの話に花が咲き、私のかけていたストールを何度も誉めていた。

(母が昔、いらないわとくれたものだが

どうやら忘れているようである。)

 

80年前に建てられた旧公衆衛生院の面影を残しつつ2年前に再整備した建物は 休日なのに人が少なくて落ち着いて話ができた。

従業員の人たちが宮内庁出身者のような立ち振舞いだというところも母は気に入っていた。

(←この従業員の方々の質の高さは

本当に凄かった❗️)

 

キラキラが好きな母にしては地味な場所の選択ではあったが、歩く距離が短く疲労が少なかったためか、久々の外出に終始ニコニコで気に入ってもらえたようである。

 

屈託なく子どものようにあれこれと言う母の姿を見て 今日、デートできてよかったと感じる。

 

母が笑顔でいてくれることが

私の何よりの喜びである。