ソース焼きそば
その日の朝、仕事の帰りが遅くなるため
私は息子に焼きそばを作っておいてくれないかと頼んでみた。すると、息子は快く承諾してくれた。
その日の私は 仕事でクタクタだった。
帰ると
ソース焼きそばができていた。
前もって頼んでおいたにもかかわらず
実際に目の前にすると感動だった。
中華鍋いっぱいのソース焼きそば。
ソースの香りがこおばしい。
艶々のソース焼きそば。
泣きそうになる自分がいた。
これは普段してくれない息子が
ソース焼きそばを作ってくれた話ではない。
これは 空腹で作ってくれてありがたいというだけの話でもない。
もっと
深い意味があって
もっと
深い所に繋がった話である。
食べていたら涙が出てきた。
あまりの美味しさに
おかわりをしてしまった自分。
直後に 起きてきた息子にお礼を言うと
あっさりと頷かれただけだった。