mariaki929’s diary

自分のままに

母とデート

今日は母のところへいく日である。

母は 歩くことが大変なため移動は全てタクシーである。タクシーに乗るなりおしゃべりが始まる。その話しっぷりは運転手さんの行き先確認の言葉が聞き取りにくいほど。

美味しいものを食べてたくさん話して今日の母は機嫌よさげである。

目的のところがあり、デパートの本館と南館を行ったり来たり、目指すカフェでなくても外のテラスでお茶したりした。

私は母の腕を支えて移動しながらも好きなことがある母で嬉しくなる。それがデパートであり、わかりやすくてよかったとも思う。因みに私はデパートに興味はなく 母とのデート以外は訪れない。したがって、デパートやお店はいつも詳しい母がイニシアティブを取っている。

母との時間を紡ぐうえで 私がいつも心がけていることは、帰り際に「楽しかったわ、またね」という気持ちに母がなること。年齢の関係から疲れることは大概にあるなかで 「疲れたけど楽しかった」という時間を提供したいと思っている。

「実は今日、あなたに話したいことがあるのよ」母は目をキラキラさせてカフェのテーブルに旅行のパンフレットを置く。


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「パパに気を遣うことで疲れたと言ってばかりの私だった。パパのことを置いて行くことがどうしてもできなかった。でも、施設のなかにいるとどこかに行きたくなる。私が入院したという大義名分で、あなたと旅行に行くのはどうかしら?」

私は母の提案に賛成した。「ママの心の静養だということでいいと思うよ」

母は長年、父に寄り添い頑張ってきた。父は現在、うつっぽくなっていて塞ぎがちである。側にいなければならないとわかってはいても、母は自分も癒されたいのである。

母は施設のなかで自分よりも10歳以上の人生の先輩たちの生き方を見て、自分にもご褒美を必要だと思えるようになったのである。

私からすると、自分をやっと赦せるようになったかと 母の捉え方の変化に心から拍手を贈りたい気持ちになる。