息子の優しさ
この4月からの家族の環境変化にどう対応していけばいいのか。
長男が実家に帰ってきて私と話し合いをする
長男の好物の鶏のネギソースを作って待つ
話し合いの項目を明確にしておく
せっかくの時間を無駄なくすすめるために準備をしておく
長男が帰って来て話し合いが始まる
誰かに伝えるときは自分と相手とが 納得するようにしないといけないよ。それには誰が見てもわかりやすいようにまとめておく。
いきなり内容に入るのではなく どんな話し合いにするのか組み立てておくことが大切なんだ。
私はいつもたくさん直される。
取ったメモを眺めると確かに話し合いの目的、ゴール、スケジュール、そのためのプロセス、アプローチ等が並ぶ。
これは今まで何回も言われていることである。私はなかなか身につかないのだ。
家族間の話とはいえ、長男のやり方はスッキリ明確で伝わりやすいなと感じる。この方法で提案すると弟たちに伝わることが多い。
自分の足りないところが浮き彫りになり恥ずかしい。
何言っているのかわかんないよ❗️といつも息子たちに言われてるし。
諸問題に関しての話し合いが終わる。
長男はこの春から海外勤務となる。
やっと、その話ができる。
会社のプロジェクトのことや上司や仲間の話。初めて聞くことばかり。いい人に恵まれて仕事をしていることが伝わってくる。海外に行くことに不安などなく、生き生きと語る姿が眩しく映る。
ごめんね。
いつも家族のことで相談にのってもらって。
本当は夢に向かって羽ばたく話をしたかったんだよね。
ごめんね。
長男は弟たちの将来に不安を抱き、私の何もせずに見守るという対応にも不安で、アプローチ方法に意見を言ってくるのだ。
長男が言う。
俺の願いはシンプルに弟たちが自分の力で自立してくれること。俺なんかの力がなくても
自分で進んで動いてくれたらそれでいいんだ。
長男の目指すところは
私の願いと重なっている。
大きく頷く。
話が終わると翌日 長男は帰宅した。
私が長男の言う通りにできないと怒るし
怖くて理屈っぽくてめんどくさくて
何度も言わせないで覚えてと言うし
メモ取らないとダメだと言うし
謝るならばちゃんとやってと言うし
長男との話し合いとなると私は正直逃げ腰であった。自分がしていないことを棚にあげて。
そして、そのめんどくさいプランニングは
いつも一目瞭然で効果があるものとなっていた。
彼は弟たちが自分から動くように仕組みを作ってくれた。何のためにと言うと弟たちの将来のために。そしてそのやり方を私に覚えさせて自分がいなくても回るように ずっとやってきた。
彼の構想力は効果的で実践的だった。弟たちはやりたいことを見つけて動き始めた。親の私がいうのも何だが 本当にスゴい。いつこんなことを身につけたのだろうと感心する。
そうしたら本当に いなくなる日が近づく。
入社から待ち望んでいた海外勤務へ。
今まで
ありがとうね。
めんどくさいことに
労力を使わせてごめんね。
彼が羽ばたくことになり
嬉しそうな顔が見られて
私は心から嬉しく
嬉しいのに
涙腺崩壊
最近、涙もろい。