誕生日に寄せて
2020.9.29
58歳になる。
あと少しで還暦
このあと少しというところが
何とも言えずに心地よく感じる。
おばさん、おばあさんの曖昧な位置付けと
一人の女性としてキャリアを積む等が
混在して結局 自分は何者なのかが
不明瞭な点が気に入っている。
何者にもなれる可能性を秘めているし
何者でなくてもいいのかもしれないとも思えるし、何者か探しながらというのもワクワクして楽しそうだったり。
58年前に私はこの世に生を受ける
これは父と母に感謝しかない
父と母がいて私がいるのだから。
日付が変わる1分前に
母に生んでくれたことへ
感謝のメールを送ると
たどたどしいひらがなで
こんな返信が返って来た。
まりさん、まことに、おめでとうございます。よく、ここまで、努 力し、3にんの、子供たちを、育てましたね。偉いです。はは、は 強しです。
母は普段から面と向かって子どもをほめたことがない。
だから私は母からほめ言葉をもらった記憶がない。58年も生きるとこんなことが起きるのかと驚きと共に少し嬉しく感じた。
58年。
率直に長いと感じる。
自分がこんなに年をとるとは自分自身
思っても見なかった。
大きく割り振ると25歳で結婚し32年間過ごし、そして終止符を打っての1年目。
誕生日を迎えて
新たな気持ちでスタートする気分である。
ここまで生きていて
これしかないとか
絶対にとかは
ないのだということを体感した。
ここまで実に いろんなことがあり
引っくるめると楽しかった。
楽しいことばかりだというわけでもなく苦しいときばかりというわけでもない。様々な時期があり総じて楽しかったと感じるのである。
生きていなかったら味わえないことばかりを経験させてもらったなと改めて感じる。
そして
これからはさらに自分の人生を楽しみたい。
残りの時間、自分を生ききって終わりたい。
どんな風にと聞かれたら
ひと言でいうと
面白く
と答える自分がいる。